2回目の移植日が決まり、それに向け自己注射が始まりました。
プロゲステロン筋注、自己注射の記録です。
これ↓
プロゲステロンとは
病院での説明
病院では
今日から注射を開始してもらいます。
採卵の時の注射よりドロドロしているのでしこりになりやすい。
大変なら膣剤に変更もできるが、
膣剤は1日3回やる必要があり、1,200円/日くらい。
注射は1日1回、250円/日くらい。
注射から膣剤に変えた人でもやっぱり注射に戻したいって人もいる。
と言われ、薬についての具体的な説明はありませんでした。
看護師さんからも自己注射指導が入るのですが、同様に説明はありませんでした。
他にも説明することが山ほどあったので、もういちいち説明している余裕はないのかも(^_^;)
目的は黄体補充
※ここからは「なんとなくわかった」レベルの理解を目指して超簡単なイメージで説明します。
医療関係者が求めるような正確さはないので予めご了承ください。
あくまで「イメージ」だととらえて下さい。
プロゲステロン筋注は、黄体(読み:おうたい)補充のために使います。
プロゲステロンの別名が黄体ホルモンです。
つまり、プロゲステロン=黄体ホルモン。
ここはへーそうなんだ。くらいでOK
一応基本的な流れを復習↓
ここで気になるのは(気になったことにして下さい(笑))
卵胞が大きくなって破裂して中から卵子が出る(=排卵)
そのあと卵胞は何してるの?ってことです。
排卵したあと、
卵胞は黄体に進化して大量のプロゲステロンを分泌します。
はい、ここで出てきたプロゲステロン!
プロゲステロンはどんな仕事をするかというと、
プロゲステロンの作用により、受精卵が着床した場合に備えて子宮が準備を整えます。 プロゲステロンは子宮内膜の厚みを増大させ、着床に備えて胚のために水分と栄養素がため込まれます。 プロゲステロンには、子宮頸部の粘液の粘度を高めることによって、新たな精子や細菌が子宮内に侵入できないようにする働きもあります。さらに、黄体期には プロゲステロンの作用によって体温が少しだけ上昇し、この体温の上昇は月経が始まるまで維持されます。
月経周期 – 22. 女性の健康上の問題 – MSDマニュアル家庭版 (msdmanuals.com)
プロゲステロンを注射することで、排卵後の状態つまり
・赤ちゃんの水分と栄養を用意する。
ことができます。
移植に向けて、赤ちゃんが住みやすい環境を作るって感じ。
細かいことはわからなくたってOK!
赤ちゃんのベッドと食べ物を用意して
おもてなしの準備をすると思えばワクワクします♡
ちなみにこの図1、よく見ますよね(東京ともだけど、神奈川県もこういうサイトあるんですね。いいな。私の住んでる県はないです。)
正直わかる人にはわかりやすいけど、見慣れてない人にはそんなにわかりやすくない図(笑)
時系列に見るなら、左から→ → → 右へ時間が進んでいきます。左が昔、右が未来。
ある一時点で、脳下垂体から出るホルモン/卵胞(黄体)/卵巣から出るホルモン/内膜/体温 それぞれがどうなっているか知りたい時は、縦(上下)を見ます。
この図は興味のある人だけ見よう。
わからなくても全く問題ないよ!
用法用量
用法用量は、先生の指示に従いましょう。
患者さんごとに違うと思うのでネットの情報に惑わされず、指示された使い方を守って下さい。
保管方法
常温。
冬は白く濁ることがあるようですが、その場合は少し温めて使用できます。
※温めるって言っても手で握って温めるとかそのレベルだと思います。ストーブやドライヤーの温風を当てるとかは自己判断せず医療関係者への確認が必要です(良いよとは言わなそうだけど)
注射時の注意点
実際に自己注射することを考えると
前述の知識よりも、こっちの実技の方が大事です。
油性注射剤の特徴
プロゲステロンは、中身を見るとわかりますが水のようにサラサラした動きをしません。
水にほとんど溶けない成分で、油を使って溶かしているのでとろ~っとしています。
プロゲステロン筋注「F」のインタビューフォームを見ると添加物に「ゴマ油」って書いてあります(笑)
油でできた注射「油性注射剤」は、
高濃度(少ない液に薬が沢山溶けているので濃い液体になる)で
注入するとそこに長い時間薬がとどまりやすいため
しこりができやすい
という特徴があります。(予防方法は後述)
そして、油でありとろ~っとした性質のため細い針ではスムーズに吸えません。なので
太い針で吸う必要があります。
※お尻に注射する時は細い針に変えます。
【写真2】が実際の針です。
上(ピンク):太い方。18G
下(水色):細い方。23G
針の太さを「○G」と表記しますが「ある決められた円の中に何本入る太さか」という意味です。
細ければ細いほど、その円の中に沢山入れることができるので針が細いほど数字が大きくなります。
なので、18本しか入らない18Gより、23本も入る23Gの方が細いとわかります。
でも良い点もあります。
シリンジに空気が入りにくい
看護師さん曰く油っぽいので薬を吸った時気泡ができにくいそうです。
本当に空気が入りにくかったかどうかは後述していますのでそちらをご覧下さい。
注射部位と姿勢
<注射部位>
注射する場所は、お尻。お尻のぷよぷよしているところ。
※私の病院ではお尻以外の選択肢はありませんが、腕など選択肢がある病院もあるようです。
筋肉注射をお尻に打つ理由をわかりやすくまとめて下さっているHPがありましたので引用して紹介します。
筋肉層には沢山の血管があるので薬剤の吸収率が高く、浸み込むスピードが速いことから即効性があります。お尻はある程度まとまった筋肉があり、太い血管や神経が通っていないので適していると考えられます。
筋肉注射をお尻にうつ理由 | 池下レディースクリニック吉祥寺 (ikeshita-clinic.com)
又、肩に注射するよりもお尻に注射する方が痛みが和らぐという方が多いのも理由の一つです。
効果が良くて、痛みが少ないと言うのが理由のようです。
ネットでは「腕にしたらめっちゃ痛くて超後悔」、お尻でも痛いと言っている人も多いので
選択肢があったとしても私はお尻を選んでいたと思います。
<注射する時の姿勢>
・立ったままお尻に手を回す(体が硬くて無理って人が多い)
・机など高い所にお尻をのっけてお肉を集めて(勝手に集まる)お尻に手を回す
・椅子に座ってお肉を集めて(勝手に集まる)お尻に手を回す
しこりの予防方法
筋肉を動かすようにしっかりめに揉むと、筋肉に浸透してしこり防止になるそうです。
同じところに打つこともしこりになりやすい原因なので、左右交互に打って下さいとのこと。
その他注意事項
原 好恵, 篠崎 惠美子(2017):油性注射剤における筋肉内注射技術と硬結発生の実態に関する調査, 日本看護技術学会誌 16,51-60 を読んで大事かなと思ったので。
体に入れた薬が中で広がって痛みが軽減できる
例えば常温だからと言って真冬に寒~い廊下に置いておいた冷えた薬だと痛みを感じやすいのかもしれません。
実践レポ
1日目は、自己注射の説明がてら看護師さんに診てもらいながら自分で打ってきました。
針を刺す→注入→針を抜くまでに、まるまる一分かかりました(-_-;)
ビビりなので。看護師さんきっともっと早く入れても大丈夫だよ~って心の中で思ったと思う(^_^;)
空気は入りにくい
看護師さんの言う通り、
採卵周期に使った水っぽいフェリングに比べるとシリンジに吸った時、
シリンジ内に気泡ができにく、ピンピンしなくても大丈夫でした◎
18Gの太い針だったからかもしれませんが
油っぽいからと言って、吸いにくいということもありませんでした。
針が入らない
毎回注射する前に思うのが、
この針全部体に入れるんだよね??
細いけど、2cmくらいだけど、これから刺すと思うと急に長く見える不思議( ;∀;)
でも意を決して!お尻に刺すと…
入っていかない!
針の先っちょが刺さっているのにそこから入っていかないんです。
いや、押せば入ると思うのだけど、押すと痛いから怖くて押せない。
え~もう無理~~
押したら痛いのわかってるのに、自分で押さなきゃいけないこの瞬間が一番嫌いです。
それでも押さなきゃ前に進めないので押す自分、偉い( ;∀;)
そうすると、プスッって感覚が注射器を通して指に伝わってきてその後はスーっと入っていき、
針が進んでいく途中の痛みはありませんでした。
注入中の痛みはなかった
そしていよいよ薬を注入…
採卵周期の経験と、ネットで「プロゲステロン痛い…!」という経験を読んでいたので覚悟して押しましたが
全然痛くなかったです。
でも私は安心できない。なぜなら
緊張でアドレナリンが出ていると痛みを感じにくいということを知っているから!
採卵周期の注射も、初めての時は病院で看護師さんに確認してもらいながら緊張して打ちました。
その時も思ったより痛くなかったです。
でも、その後自宅で注射すると、日に日に痛さが増していきました。
だんだん慣れてきてアドレナリンが減ったのかな…?
なので、この日は痛くなかったけどまた明日から家で打ったら痛いのかもしれないです。
しこりはまだできない
しこりは打った直後にはできません。
おそらく何回か繰り返し打っているとできるのだと思います。
できないことを祈りますが、できてしまったらまた記録したいと思います。
注射後の痛み
プロゲステロン筋注は、注射部位の副作用として
疼痛(痛み)、発赤(赤くなる)、硬結(しこり)等とあります。プロゲステロン筋注「F」インタビューフォームより
※酷い場合や、明らかにおかしいと感じたら病院に相談して下さい。
※以下は私の経験によるものです。全ての方に当てはまる分けではありません。
<注射の直後>
注射直後は特に痛みはありませんでした。(注射直後の独特の感じはある)
<注射の数時間後>
直後は何ともなかったのに数時間経ってから注射した所が痛いなと感じ始めました。
正確に何時間後かはわかりませんが、6時間後にはハッキリと痛みがあったと記憶しています。
ただ、痛いと言っても辛いほどではなく、日常生活は普通に送れるくらいです。
【2021.5.22追記】今日もまだ注射部位の痛みが続いています。
<どんな痛み?>
痛みの種類を伝えるのは難しいですが、
・ピンポイントな筋肉痛
・インフルエンザの予防接種をした後のような感覚
という表現が今思いつく一番良い表現です。
吐気など、上記以外の症状は私はありませんでした◎
まとめ
・子宮内膜を厚くして着床に備える。
・赤ちゃんの水分と栄養を用意する。
・油の注射なので吸う時は太い針を使う。
・しこり予防に注射後は揉む&毎日打つ場所を変える。
以上、プロゲステロンの自己注射について記載しました。
2日目以降も随時更新していきたいと思います!